獲得標高3000mに3度目の挑戦|柳沢峠・上日川峠をつないだ127kmの本音

柳沢峠で撮影したロードバイクの写真を基に制作した、獲得標高3000m達成記事のアイキャッチ

獲得標高3000mを目標に、都留から柳沢峠、上日川峠、笹子峠を回る約127kmのルートを走ってきました。

このルートに挑戦するのは3度目で、今回はようやく獲得標高3000mを超えることができました。
ただ、走り終えた今の正直な気持ちは「誰にでもおすすめしたい」ではありません。

好きな柳沢峠と、初めて走った上日川峠だけでも、その日の満足度は十分に高かったと思います。
それでも最後の坂まで走ったのは、数年前から残っていた「3000mを達成したい」という数字の目標に、今回は区切りをつけたかったからです。

この記事では、3度目で走り切ったルートと記録だけでなく、補給、気温差、膝の違和感、走り終えて感じた本音までまとめます。

この記事は約 11分 で読めます。

目次

数年前に作ったルートを3度目で走り切った

これまで私が1日で走った最大の獲得標高は約2500mでした。

そこから次の目標として考えたのが、獲得標高3000mです。
数年前に今回のルートを作りましたが、冬季閉山で上日川峠に登れなかったり、同行者のコンディション不良でショートカットしたり、過去2回は予定通り走れませんでした。

今回は富士ヒルでも一緒に走った友人と2人で、3度目の挑戦です。
ルートは、都留を出発して松姫バイパス、今川峠、柳沢峠、上日川峠、笹子峠を通り、最後に都留カントリー倶楽部脇の坂を加える流れでした。

走行記録は次のとおりです。

項目記録
日付2026年9月5日
距離127.18km
獲得標高3134m
移動時間6時間50分
全体の時間7:45 スタート
16:00 ゴール(約8時間15分)

途中でサイコンを誤操作して記録を止めてしまったため、Strava上では10.31kmと116.87kmの2つに分かれています。

上の距離、獲得標高、移動時間は、その2件を合計した数字です。

今回使ったサイコンの使い心地は、BSC100MAXの買い替え記事で紹介しています。

道中の休憩は3回。
柳沢峠途中のわらび餅屋『はまやらわ』さん、上日川峠の山小屋、笹子峠前の自販機休憩でトータル1時間半ほど休憩をとりました。

ロングライドでは必ず休憩時間も計画のうちに入れます。
以前移動時間だけで計算した結果、帰り時間が大幅に遅れてしまい、家族に心配されたこともあります。

信頼貯金を減らさないためにも、休憩1回につき30〜60分程度を見込み、全体所要時間を計算すると大幅にずれ込まず予定通りにライドすることが可能です。

今回は127kmという距離も去ることながら、3000mを超える獲得標高のため、休憩は少し多めに3回としました。
休憩時間そのものは少し短めなので、もし同じようなライドをしてみたいという方はご自身や参加者の体力に合わせて休憩時間を調整してみてください。

雨の都留から、好きな柳沢峠へ

今回、朝早く出発したこともあり家では食べてこれなかったので、朝ごはんはコンビニで買ったクッキーと菓子パンとしました。
さらに補給食として、羊羹とわらび餅を購入。

出発前に購入した朝食と補給食
出発前に購入した朝食と補給食

今回のライドにおいてはこの朝食では正直カロリー不足です。
そのため、走り始めて約1時間程度でまずは羊羹を摂取。朝ごはんを食べたばかりなので、お腹は空いていませんが、ロングライドのときはお腹が空いた、と思う状態はすでにハンガーノック手前なので早過ぎるくらいのタイミングでちょうどいいと思います。

スタート直後の空
スタート直後の空

出発時は雨でしたが、山に近づくにつれて天気が回復し、柳沢峠の手前では快晴になりました。

柳沢峠手前の橋の上で撮影
柳沢峠手前の橋の上で撮影

暑すぎることもなく、長い距離と獲得標高を走るには恵まれた条件だったと思います。

スタート地点の気温は約19度。
小雨が降っていたのでスタート直後はやや肌寒いくらいでしたが、天候が回復してからは快適そのもの。

とはいえ、柳沢峠や上日川峠など標高の高い峠では気温も下がるため、ダウンヒルのためのウインドブレーカーは必須です。

はまやらわのわらび餅で30分休憩

柳沢峠には頂上手前にわらび餅屋『はまやらわ』さんがあります。
ここに立ち寄ることが私の定番になっています。

わらび餅屋『はまやらわ』さん
わらび餅屋『はまやらわ』さん

しっかりとボリュームがあり、1人で食べるとお腹いっぱいに。
実際、車やバイクで立ち寄るひとは、2人で1つ注文してたべていました。

はまやらわのわらび餅

近くに川が流れていて、席もテラス席になっているのでロケーションも最高です。
柳沢峠に行く時はぜひ立ち寄ってみてください。

冬でもこの道は通れますが、昨年12月に行った時は気温がマイナス3度程度だったので、テラス席は極寒です。
横の川も凍り付きます。

秋口くらいまでに行くのがおすすめです。

柳沢峠の頂上で撮影
頂上で撮影

柳沢峠を走るのは今回で4回目ですが、何度来てもよいと思える峠です。
天気がよいとここから富士山も見ることができます。

数字の達成を目指す日でも、こうして「また来たい」と思える場所が途中にあると、ただ標高を積み上げるだけのライドにはなりません。

難点はややアクセスが悪いこと。
柳沢峠に東京側から来るためには、今川峠、鶴峠、風張峠(都民の森)のいずれかを越えねばならず、ヒルクライムが苦手な方にとってはハードルが高くなりそうです。

逆にヒルクライムが好きな私にとっては、ここに来るだけで獲得標高が強制的に稼げてしまうので少しお得に感じます。

初めての上日川峠、アイスコーヒーと13度の下り

柳沢峠の次は、今回初めて走る上日川峠へ向かいました。

道はおおむね林道のような雰囲気で、所々に山の景色が開けます。

上日川峠への道中の写真
道中の写真

上日川峠では林道の雰囲気や所々に見える景色そのものが新鮮でした。林道でありながら木々の量が多すぎないので比較的明るい印象でした。

富士山スカイラインを走ったことがある方は、中盤の林道区間の雰囲気、というと伝わるかもしれません。

上日川峠頂上の山小屋
頂上の山小屋

峠付近の山小屋には登山客が多く、ここが登山のスタート地点となるようでした。

山小屋で飲んだアイスコーヒー
山小屋のアイスコーヒー

私はアイスコーヒーを注文。
ヒルクライムによって火照った体に染み渡りました。

食べ物メニューもあるので、この峠だけを登る人はここでカロリー補給休憩をしてもいいと思います。

ホイールに挟まった木の枝
ジャストフィット木の枝

休憩後に走り始めたところ、ホイールに枝が挟まってひやりとする場面もありました。

ほぼ止まっている状態だったため転倒はせず、自転車にも破損はありませんでした。
山の中では路面だけでなく、枝などを巻き込んでいないかの確認も重要です。

枝を確認したあとのホイール

上日川峠付近の気温は約13度まで下がっていました。
このくらいの気温になると、さすがにウインドブレーカーなしのダウンヒルはしんどいです。

今回のように標高の異なる峠をつなぐなら、気温の上下も加味したウェア選定が必要となります。

今回使ったのはカペルミュールのウインドブレーカー。

カペルミュールのウインドブレーカー

レインウェアとしてもウインドブレーカーとしても使える2WAYタイプで、しかもある程度ストレッチが効くので着心地もよいです。
専用の収納袋も付いており、バックポケットに簡単に収まるサイズまで小さく畳めるのもいいポイントのひとつ。
多少高いですが、着心地のいいウインドブレーカーを探している方は一考の余地ありです。

参考までに身長164cm、体重57.5kgの私はSサイズをつかっていて、このサイズがジャストフィットでした。

笹子峠がきつかったのは斜度だけの話ではない

上日川峠から下り始めたころ、膝に違和感が出てきました。

座ってペダルを回すと痛みまではいかないけれど違和感があり、立っている間は感じないという状態でした。
過去に経験した腸脛靭帯炎の前兆に似ている感覚でした。

痛みが強くなったり、シッティングでもダンシングでも両方で痛みが出たらルートを短縮するつもりでした。
結果的にシッティングでは多少痛みが出たものの、ダンシング中は痛みが出なかったので、ペースを上げない「休むダンシング」を使いながら進みました。

3000mという目標があっても、当日の状態に応じて「どうなったら短縮するか」という条件を考えておくことは必要と感じました。
私の場合は、過去の痛み方と比べながら「ダンシングしても痛くなったら短縮する」と決めていました。

カフェイン入りモルテンジェル
カフェイン入りモルテンジェル
塩ライチ味のわらび餅
最近個人的ヒットの塩ライチわらび

笹子峠の手前では、友人からもらったカフェイン入りのモルテンのジェルと、コンビニで買った塩ライチ味のわらび餅を補給。塩ライチのわらび餅は味が好みで食べやすく、袋を開けやすい点もよかったです。
柔らかすぎないため食べるときに扱いやすく、食べたあとに手がべたつきにくいところもライドの補給に合っていました。
持っていく補給食はエネルギー量だけでなく、袋を開けやすいか、手が汚れにくさも補給食選定の重要な要素です。

そして下り切ったこのあたりの気温は約25度で、上日川峠付近とは10度以上の差があり、流石に暑くなったのでウインドブレーカーはバックポケットへ。携帯製の高いウインドブレーカーはこういうときに便利です。

ちなみに、今回もっともきついと感じたのは笹子峠です。

笹子峠は特別斜度がキツイとか長いとかそういうわけではありません。

単純にこれまでに3回ほど走っていて道に目新しさがなかったこと、景色を楽しめる区間がないこと、そして膝の状態が思わしくないこと、これらが重なっていました。

その結果、今回のライドの中では一番きつく感じました。

そのため走り切ったあと感じたのは「柳沢峠と上日川峠まででもよかった」という本音でした。

ただし笹子峠も頂上の「笹子隧道」には日常から切り離されたような別世界感があり、ここは私の好きな場所です。

笹子隧道
笹子隧道
笹子隧道の内部の様子
なんとなく異世界風

以前1人で通ったときは怖かったので、複数人で行くとよいかもしれません。

2750mで終われず、最後の坂へ

笹子峠を終えた時点で、獲得標高は約2750mでした。

ここまで来れば十分とも言えますが、今回の目標はあくまで3000mです。
最後に車への帰り道の途中にあった都留カントリー倶楽部脇の坂へ向かい、そこで獲得標高3000mを超えました。

獲得標高3000m達成時のサイコン表示
3000m達成!

このときに思ったことは体力と気持ちだけなら、もう少し走れるかもしれないという感覚は残っていました。
その一方で、膝の状態まで考えると、この日の自分にはここが限界だったとも感じます。

2度達成できなかったルートを3度目でようやく走り切れたため、3000mという数字が表示されたときは感慨深かったです。

そして、ライド後は疲労回復のために都留近くの「より道の湯」へ。

より道の湯
より道の湯の露天風呂

通常の温泉もありますが、源泉が33度で、源泉掛け流しの露天風呂もあり長湯しやすい露天風呂でした。

温泉での疲労回復+帰宅後の膝アイシングも行いました。

以前膝を痛めたときの経過と、そのときの対応は別の記事にまとめています。

その甲斐あって、膝の痛みが翌日以降に持ち越すことはなく一安心。
全身の疲労と軽い筋肉痛程度でなんとかなりました。

3000mを目指すなら準備、楽しむなら好きな峠だけでも

今回のような山をつなぐルートでは、店や自動販売機がない区間が長く続きます。

私はボトル2本(約1.3L)と自販機の麦茶(600cc)で今回は走り切れました。
比較的涼しい今回の気温でこの量だったので、真夏にやる場合は間違いなく2L以上の水分補給を推奨します。

大切なのは、水や補給食を手に入れにくい区間があると理解し、余裕を持った補給プランを準備することです。

峠前のボトルチェックは必ず行いましょう。もし水分が心許ないようであれば遠回りをしてでも自販機やコンビニにいきましょう。ハンガーノックや熱中症になると、いきなり体が動かなくなり、どうしようもなくなります。

また、この日は約25度の区間がある一方で、上日川峠付近は約13度でした。
寒がりの私にとって、ウインドブレーカーは欠かせない装備でした。

道路規制は出発前に確認する

山間部は冬期閉鎖や天候による通行規制の可能性もあります。

今回のルートの中では上日川峠、笹子峠に冬季閉山があります。また峠は倒木などで閉鎖されることもあるので、可能であれば「○○峠 最新道路規制」などで検索することで、行ったのに登れないという自体を回避することができます。

過去に通れた道でも、季節や当日の状況が違えば同じように走れるとは限りません。
規制があれば、現地で無理に進まず、通れる道で短縮できるルートを考え直す必要があります。

補給、気温差への装備、道路規制、途中で短縮する条件まで考えておき、予めB案のルートプランも用意しておくとライド中に慌てずに済みます。

今回の私は、4回走っても好きな柳沢峠、初めての景色を楽しめた上日川峠まででも十分に満足できていました。

目標を達成できたことはうれしく、自分にとって挑戦した意味はありました。
それでも、同じルートをそのまま万人にすすめようとは思いません。

数字の達成が目的なら最後まで挑む選択があり、景色や峠を楽しむことが目的なら、好きな場所だけをつないで早めに終える選択もあります。

好きな峠や景色のよい峠を選んだほうが、短い時間で高い満足感を得られることもあります。

私自身、次に同じ地域を走るなら、3000mという数字にこだわらず、柳沢峠と上日川峠を中心に組み立てるだけでもよいと思っています。

まとめ

今回、都留から柳沢峠、上日川峠、笹子峠をつないだ約127km・獲得標高3134mのルートを、3度目の挑戦で走り切りました。

達成できたことは素直にうれしいですが、正直な感想は「誰にでもおすすめしたい」ではありません。
好きな柳沢峠と、初めて走った上日川峠だけでも満足度は十分に高く、笹子峠は目新しさのなさと膝の違和感が重なって一番つらく感じました。

3000mという数字にこだわるなら、次の4点を押さえておくと安心です。

  • 補給は朝食と携帯食を分けて考え、エネルギー切れの前に食べる
  • 峠ごとの気温差を想定し、ウインドブレーカーなど下りの装備を準備する
  • 膝や体調に応じて「どうなったら短縮するか」を事前に決めておく
  • 出発前に道路規制を確認し、通れない場合のB案ルートも用意しておく

数字を達成することだけが、ロングライドの満足度を決めるわけではありません。
私自身、次に同じ地域を走るなら、3000mにこだわらず柳沢峠と上日川峠を中心に組み立てるだけでも十分だと思っています。

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