「サイコンなんて、スマホで十分では?」
正直、私も最初はそう思っていました。
実際、ロードバイク通勤を始めてから最初の3年ほどは、ナビはGoogleマップだけで済ませていました。
結論から言うと、通勤のような毎日使う方・ロングライドで使う方では、サイコンに軍配が上がります。
理由は精度うんぬんより、もっと地味なところにありました。
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判断の目安|サイコンが向く人・スマホで十分な人
先に結論部分を出しておきます。
- 通勤のような、毎日・決まったルートでの利用
→ サイコンの安定感が活きる - ビワイチのような長距離ライドや、富士ヒルのようなレース本番
→ バッテリー切れ・データ消失のリスクを考えると、私はサイコン一択にしています - たまのポタリングで、記録より気軽さを優先したい
→ 無理にサイコンを買わなくても、スマホで十分です - 初期費用を抑えたい
→ サイコンは本体だけで数千円〜数万円かかります。私が使っているBSC100Sも5,000〜6,000円ほどのエントリーモデルです(通勤サイコンの選び方まとめ)。年に数回しか乗らないなら、スマホ運用のままで様子を見るのも十分アリです
(ビワイチ174km完走の記録はこちら、富士ヒル本番の記録はこちらにまとめています)
毎日乗る・長く乗るほど、スマホ運用の弱点(バッテリー・発熱・データ消失)が表面化しやすくなる、というのが9年間の実感です。
逆に乗る頻度が低いうちは、無理にサイコンを買う必要はないと思います。
なぜスマホからサイコンに乗り換えたか|3段階の変遷
私のスマホ・サイコン遍歴は、大きく3段階に分かれます。
- 最初の3年ほど:ナビはGoogleマップのみ。記録らしい記録はほぼ取っていませんでした
- そこから1年半ほど:サイコンに興味を持ち始め、スマホにサイコンアプリ(Strava)を入れて、ナビ・記録の両方をスマホでこなす運用に
- その後:サイコンの購入を検討していたタイミングで、友人からiGPSPORTのBSC100Sを譲り受け、物理サイコンに移行
つまり最初からサイコン否定派だったわけではなく、スマホ運用を1年半がっつり試した上で、不便を感じてサイコンに切り替えたという順番です。
以下は、特に②の「スマホでサイコンアプリを運用していた時期」に起きていたトラブルです。
スマホ運用時代に起きていたこと
バッテリーが持たない
当時使っていたiPhone SEは、満充電で走り始めても、午後には電池切れになっていることがよくありました。
通勤の行き帰りだけならまだしも、休日にロングライドでStravaを回しっぱなしにすると、あっという間に電池切れ寸前でした。
夏は熱で落ちる
夏場、Stravaアプリを動かしながら走っていると、iPhoneが高温でシャットダウンすることが何度もありました。
炎天下での通勤は、スマホにとってもかなり過酷な環境です。
データが消えた日のこと
一番こたえたのが、初めて100kmライドに挑戦した日のことです。
疲労困憊になりながらも何とか帰宅し、「今日は頑張ったな」とスマホを確認すると、電源が落ちていました。
その日のライドデータはまるごと消えていて、何も残っていませんでした。
100km走った記録は、幻になりました。
正直、かなり落ち込みました。
この日以降、ロングライドのときはモバイルバッテリーを持参し、昼休憩のタイミングで充電するようにしました。
それでも、データが消えたのはこの日だけではありません。
夏場の熱暴走、ライド中にStravaアプリ側の不具合と思われる強制終了など、原因は毎回バラバラでした。
1つ対策しても、また別の理由で記録が消える。この「モグラ叩き」感が、一番のストレスだったと思います。
アプリ起動を忘れる・バックグラウンドで止まる
通勤時は特に、アプリの起動を忘れて計測されていなかったり、バックグラウンドに回した状態だとうまく記録が続かなかったりと、計測ミスも頻発していました。
段差での脱落・汗による誤操作
物理的なトラブルもありました。
段差でスマホがマウントから脱落したり、走行中に汗が画面に落ちて誤操作を起こし、そのまま計測が止まってしまったこともあります。
画面をタッチで操作する以上、こうした誤作動は避けにくい部分だと思います。
サイコンに乗り換えて変わったこと
こうした不便が積み重なり、サイコンの購入を検討し始めていたタイミングで、友人からiGPSPORTのBSC100Sを譲り受けました。
モバイルバッテリーでは解決しなかった問題が、なくなった
モバイルバッテリーを持ち歩いても、充電を忘れたり休憩が取れなかったりすれば意味がありません。
そもそも原因がバッテリー切れだけではなく、熱暴走・アプリの強制終了・バグと毎回違ったので、対策のしようがありませんでした。
サイコンに変えてからは、この「原因が毎回違うトラブル」自体が起きなくなりました。
通勤時も、電源を入れるだけで記録が始まるので、アプリ起動を忘れるようなミスも減りました。
GPS精度は大きく変わらない
ここは誠実に書いておきたいのですが、GPS精度自体は、スマホ時代と比べて大きな違いを感じたことはありません。
「サイコンにすれば精度が上がる」という話ではなく、あくまで安定性・電源周りの問題が解決した、というのが実感に近いです。
画面はスマホより見にくいが、困らない
BSC100Sは画面サイズが小さく、輝度もスマホほど明るくないため、正直スマホより見づらいです。
ただ、走行中は信号待ちなどでチラッと確認する程度なので、実用上困ったことはありません。
「常に画面をじっくり見る」用途なら、この点はスマホに分があると思います。
ナビはスマホ、記録はサイコンという役割分担
ナビは今でもスマホ(Komootアプリ使用)です。
通勤は勝手知ったる道なので、サイコンだけで足ります。
初めての場所や週末のロングライドでは、今でもスマホのナビを併用しています。
毎朝のルーティンはこれだけ
サイコンは基本的につけっぱなしにしています。
友人からもらったBSC100Sは5,000〜6,000円ほどのエントリーモデルで、価格が手頃なこともあって気兼ねなくつけっぱなしにできています。
通勤時は、スマホをマウントに装着するタイミングでサイコンも一緒に起動する、というだけの流れです。
スマホも、ナビを使わない日でもマウントには必ず装着しています。
ポケットに入れたままだと、単純に邪魔ですし、夏場は汗で濡れてしまうこともあるからです。
この2つを装着すれば準備完了、というのが今の通勤ルーティンです。
Stravaとの連携は自動、手間なし
サイコンで記録したデータは、IGPのアプリ経由でStravaに自動連携されます。
ライドが終われば自動でアップロードされるので、記録の管理に関して手間が増えたという感覚はありません。
精度がどうこうという以前に、「毎日使うものが、毎日ちゃんと動く」という当たり前が、スマホ運用では意外と守れていなかった、というのが実感です。
(スマホの防水性能については以前の記事でも書きましたが、今回のバッテリー・データ消失の問題は防水とは別の壁でした)
サイコン vs スマホ、比較まとめ
| 項目 | サイコン(BSC100S) | スマホ(Strava運用) |
|---|---|---|
| バッテリー | 電源切れの不安がほぼない | 長時間ライドは要注意 |
| データ消失リスク | ほぼなし | 電源落ち・アプリ強制終了で発生 |
| 画面の見やすさ | スマホより小さく暗い | 大きく明るい |
| GPS精度 | 体感で大きな差はない | 体感で大きな差はない |
| 耐熱性 | 高温トラブルは今のところなし | 夏場は要注意 |
| 初期費用 | 本体代がかかる(エントリーモデルなら5,000〜6,000円程度〜) | 追加費用なし(スマホ流用) |
| ナビ機能 | 速度・距離表示が中心で、地図ナビには非対応 | 使い慣れた地図アプリでそのまま使える |
こうして並べると、「精度」ではなく「安定して動き続けるか」が一番の分かれ目だとあらためて感じます。
まとめ
- 通勤のような毎日の利用では、スマホよりサイコンの方が安定して使える
- 理由はGPS精度ではなく、バッテリー切れ・発熱による強制終了・データ消失・記録忘れ・誤操作といった、原因が毎回違うトラブルの多さ
- モバイルバッテリーのような対症療法では解決せず、サイコンに変えて初めてトラブル自体がなくなった
- たまのポタリングならスマホでも十分。毎日・長距離になるほどサイコンの安定感が活きる
- ナビはスマホ、記録はサイコン、という役割分担も現実的な選択肢
具体的にどのサイコンを選べばいいか迷っている方は、通勤サイコンの選び方まとめに9年分の実体験をまとめています。
よくある質問
Q. Apple WatchやGarminなどのスマートウォッチでも代用できますか?
手首に何かをつけるのが苦手で、普段から腕時計もしないタイプなので、正直あまり検討したことがありません。
一般的には、サイコンよりバッテリー持ちが短く、画面も小さい機種が多いので、長時間ライドではサイコンの方が安定すると思います。手首につけることに抵抗がない方は、選択肢の一つにはなりそうです。
Q. 古いスマホをサイコン専用機として流用するのはどうですか?
バッテリーの劣化がある古い端末だと、今回書いたバッテリー切れの問題がさらに悪化しやすいと考えられます。専用機にするなら、バッテリー状態は要チェックです。
Q. 最近の大容量バッテリーのスマホなら、バッテリー問題は解決するのでは?
今使っているスマホでも、バッテリーセーバーを使わない状態だと8時間程度のライドはバッテリーが持ちません。
3〜4時間程度のライドなら十分持ちます。
ただ、ライド中に調べ物をするとさらに消耗しますし、休憩中にバックグラウンドにした状態でアプリが落ちて記録が飛ぶリスクも今でも残っています。
絶対に記録を止めたくないときは、今でもサイコンの方が安定していると感じています。
Q. サイコンとスマホ、両方持ち歩くのは面倒ではないですか?
サイコンはロードバイクにつけっぱなしなので、両方持ち歩くことはほぼありません。高価なサイコンを使っている方の場合は盗難の恐れもあるので、休憩や駐輪時は必ず外すようにした方が良いと思います。




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